作戦盤の見え方

スポーツ種目に応じて、さまざまな作戦盤が用意されています。今ではコーチが使う指導の用具として、作戦盤は欠かせない存在かもしれません。

そんな多くのコーチがつかう作戦盤。この作戦盤の「見え方」について考えたことありますか?

選手目線の作戦盤

上の写真はサイレントリーグでの一コマ。小さなテント下での作戦タイムです。

ちょっと離れた所で話しを聞いていたのですが、もしかしたら、子どもたちはピッチ上の目線で話しているのではと思うようになりました。そう感じた理由は、彼らの話しを聞いていた自分が、まるでピッチ上にいるような感覚になったからです。

作戦盤を使うときは、「ピッチ全体を俯瞰した状態で、わかりやすく選手に説明することが大切」と教えられた記憶があります。だけど、この子どもたちが話すようすを見て、その考え方が少し変わりました。

作戦盤のジレンマ

過去に何度か、こんな経験があります。

ミーティングで作戦盤を使い説明したあと、選手たちが作戦盤を使い、自分たちで話しはじめます。だけど、その内容は、こちらが伝えたことではありません。そこに苛立ちを感じ、彼らの話を途中で遮ってピッチへ送り出した経験があります。

ちゃんと説明したはずなのに、なぜだろうと思い返した過去の経験です。だけど、サイレントリーグでの、作戦盤を使って話す子どもたちの様子を見て、その理由がわかった気がします。

もし作戦盤の効果が感じられず悩んでいる人がいたら、コーチ目線と選手目線の見え方の違いをイメージして、話し方を工夫してみてください。子どもたちの理解に、ちょっとした変化が出てくるかもしれません。